banka

正午少し前 熱帯びていく地上
茹だる身体と格闘して闊歩
陽の当たる場所は
避けて行こうと思っていた

高速で過ぎ去った連続する情報
あれこれ浮かべて意味の無い妄想
不安症な性分のせい
無意識を意識している

今日は夜から雨が降るらしい
傘は忘れてしまったけど
どうやらあの人はもう来ないらしい
それでも良いと思うけど

愉快な体にして誤魔化した会話
じめっとした空気 淀んだ季節は
口を開くのも億劫なので

「あ、迂闊だった!」を
いつまでもやるんでしょう?

今日は夜から雨が降るらしい
傘は忘れてしまったけど
どうやらあの人はもう来ないらしい
それでも良いと思うけど

本心を言えば知らないことばかり
いつも気取ってしまうけど
「例年通り厳しい暑さが続きますが
お身体に気を付けてください」と
思い馳せる、夏

今日は夜から雨が降るらしい
傘は忘れてしまったけど
どうやらあの人はもう来ないらしい
それでも良いと思うけど
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