晩夏光

風の谷間に 手を差し伸べて
高くなった空を 見上げた
二度と交わらない 想いが
願い儚(はかな)い季節

暮れゆく夏 貴方を探し
二人の思い出もやがて
見失っていく

待ち合わせた あの宵祭り
泣きながら 巡り探しても
果たす術(すべ)はない
それでも貴方は私を照らすヒカリ
出逢った時に戻れるなら
私を強く抱きしめて欲しい

夢の水面に 身を潜めても
翳(かげ)り出した 季節戻らず
愛に届く願い 運んだ
流れ流れる小舟

揺れる影が 淡く重なり
貴方の面影と記憶
呼び戻させる

二人で観た あの恋花火
寄り添って 夜空に彷徨い
果てる筈もない
今でも貴方は私の愛のカケラ
約束の日に戻れるなら
私を遠く連れてって欲しい

朧気(おぼろげ)な輝きはボンヤリと
やがて秋の夜へと寂しげに消えていく

何度目かの あの宵祭り
泣きながら 巡り探しても
果たす術はない
それでも貴方は私を照らすヒカリ
出逢った時に戻れるなら
私を強く抱きしめて欲しい
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