かゆい頭

僕の前に1人の男背を向けて
座ってすぐに頭の後を かきだした
爪たてて 粉散らして
かいて 止まらない
ガリ ガリ ガーリ ガリ
そんなに体をかいちゃダメ
いけない気がするよ
見たくはないけど 見てしまう あー止めてくれ
ほらほら血が出てきたぞ
それでも彼は頭の後ろ かいていた

なんで なんで そんなにかくの
なんで なんで どこがかゆいの
なんで なんで そんなにかくの

かくなら勝手にかけ 頭
かけ 頭 かけ 頭 かけ 頭

血が出た頭 まだかいてる 気持ちよさそーに
じっと見ていた この僕も いつの間にか
自分の頭をかいていた
ところが かいてみたところ
僕も かゆい かゆい
僕の頭は かゆくなかった ついついさっきまで
かゆいよ
かかずにいられない
生まれて初(はじ)めて このかゆみ
死ぬまで僕も この頭かき続けるのか

なんで なんで そんなにかくの
なんで なんで どこがかゆいの
なんで なんで そんなにかくの

かくなら勝手に かけ頭
かけ頭 かけ頭 かけ頭

はえぎわから 耳の上まで
あっちも こっちも かゆい かゆい
だけど 悲しむことはない

いいこともある
くだらないこと考えないですむ
すむ すむ すむ すむ

なんで なんで そんなにかくの
なんで なんで どこがかゆいの
なんで なんで そんなにかくの

かくなら勝手に かけ頭
かけ頭 かけ頭 かけ頭
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