巡 (めぐる)

ためらう夜明けの前
言い訳は置いてきた

見慣れた窓が切り取る日々
どんなふうに変わるの

消えゆく記憶の
わずかな隙間に

静かな朝焼け
つづいていた今日に
初めて見る空 一つ
滲ませて

時折浮かぶ夢に
問いかけて目を閉じて

道ゆく言葉 身にまとう時
から風に落とされて

それでも届くと
迷わぬ眼差し

見つけた黄昏
まぎれもない今日に
灯火 いついつまでも
この胸に

ためらう夜明けの前
言い訳は置いてきた
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