北国岬

はまなすの花と 浮雲だけが
心にやさしい 季節をはこぶ
過ぎ行く時に 流されて
あてない旅を 続けたが
ああ ここがやっぱり 行きどまり
あなたのふるさと 北国岬

夕暮れを告げる さざ波の音に
涙も忘れて 立ち止まる
おもいでいろの 砂浜は
あの日に続く 道しるべ
ああ ひとりたどれば 気にかかる
あれからあなたは 幸せなのか

傷あとに沁みる 風はつめたく
まぎらす口笛 ちぎれるつらさ
二度とは逢えぬ 面影に
ほのかに香る はまなすは
ああ 愛の旅路の 嘆き花
あなたが恋しい 北国岬
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