花瓶

手持ち無沙汰で手を繋ぐ
会話の隙間でキスをする
何気ないこの日常が
続けばいいなとただ願う

会えない日々たちを
どう愛すればいいの

君との思い出を
共有したいだけで
枯れ果てた心の花瓶に
水をあげたい

重たい荷物の裏側で
2人の手と手重なり合う
すれ違う心目を逸らす
なんでもないよと嘘をつく

会えない日々たちに
救われてしまいそうで

涙もろくたって
何も変わらないのに
錆びついた心の花瓶に
種を植えたい

手持ち無沙汰で蘇る
手を取り合えた2人の日々

君を思う日々が
明日を紡いで行く
何もない心の花瓶に
水をあげよう
花を咲かそう
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