生涯一の片想い

卒業証書授与 あたしからあたしへ
思い出のこの場所から今、旅立ちます
何度目の春が来ても 景色が変わり続けても
この街はふたりの破片で散らかったまま

書いて消して書いて消して ふざけて自習した日々
今じゃなんか信じられない 続くと思ってた放課後

あなたから卒業します 胸に花を飾ってください
さよならはこれで最後
死にたい夜もずっと一人だった
ちぎれそうなくらい はみ出しそうなくらい

誰にも絶対教えたくない 破片で滲む赤い痛み
あなたの匂いも色も感覚も
ぜんぜんきれいなものじゃなかったけど
あの日の空はきれいでした

あなたから卒業します 胸に花を飾ってください
最後くらい誇らしくいたい
生涯一の片想いでした
ちぎれそうなくらい はみ出しそうなくらい
天にのぼるくらい 春も夏も秋も冬も好きだったよ

きっとあれはあの時あたしが不完全なあの頃の恋を
あなたにぜんぶ重ねていた あなたにぜんぶ宿していた
あなたのせいにばっかしたけどあなたの言うとおりずるかったよ
最後にありがとうと言ってくれたから救われたよ

おめでとう ありがとう
おめでとう ありがとう
おめでとう ありがとう
卒業おめでとう
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