さよならも言わずに

おはようのない朝を迎えて何度目の
今日を僕は果たして
過ごしてきたのでしょう
寝坊の毎日と遅刻の連続
だけど最近はちょっと
慣れてきたせいか
早起きになったよ

ひとりじゃ何処か寂しく思えて
孤独を紛らわす方法
色々試したけれど
試せば試すほど何故か寂しく思えて
今更あなたのことが
前以上好きになる

人って醜い生き物なんだと気付かされる
だってないものばかり
欲しがってしまうでしょう?
在るときにはそんなこと
考えもしないくせに

今更どうしようもない事が
世界には沢山ある
出会い別れ愛し愛され惹かれ
そして
死んでゆくこと
それを面倒くさがって人は一括りに
確か“運命”だとかなんとか呼んでいた

好きってことを口に出さなきゃ
忘れてしまう
距離はお互いの気持ち
不安にするから

親指の恋じゃ画面上の愛で
終わってしまう
かつての僕らが
そうであったように

泣いているのはきっと
君のほうで
心離れてバラバラになる
僕が君より強くいられたなら
きっと泣かせなかったのになあ

愛されてまた愛して
汚されてまた汚して
いつの日も僕らは
選択肢を選んできた
例えばそれが二人一緒の
道じゃないとしても

泣いていたのは そうさ
僕のほうで
今も心は奪われたまま
理由を探しては
ずっと逃げていたんだよ
過去へは戻れないけれど

生きているのは
君だけのために
泣いて叫んで そして
死ぬその日まで
残り僅かな命だとしても
生きていく限り
後悔のないよう

痛みを超えて 歩いていこう
だから君と
さよならをしよう

おかえりのない
部屋の入り口で今日もまた
僕は二度と帰らない
あなたにむかって
“ただいま”というのです
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