逢う瀬

京は加茂川 たそがれに
誰を待つのか 川べりの
宵待草の 花ひとつ
君によく似た うつくしさ

けぶるむらさき 東山
鐘の音色に ゆれながら
ひとりさびしく 待ちわびる
君のすがたの いじらしさ

あいにゆこうか あうまいか
あわねばなおも かなしさを
耐えてたたずむ 横顔に
散るは祇園の ともしびか
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