ひなげし小唄

女はひなげし 赤い花
男蝶々で 飛んで来る
花が咲くのが悪いのか
止まる蝶々が悪いのか

わたしの夢見て寝ると言う
あなた情のうすい人
わたしは夢見るひまもなく
泣いて寝もせず夜を明かす

ひなげしひなげし 恋の花
女ごころに咲いた花
咲かぬ前から散る花と
知れば咲かずにいたものを

忘れておくれと言うあなた
忘れられぬと泣くわたし
恋をする時ゃ 二人でも
何時も泣くのはわたしだけ

愛したあなたは昨日まで
今日は他人になるあなた
同じあなたでありながら
いとしあなたが 何故にくい
いとしあなたが 何故にくい
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