幸せとはそれくらいのさりげなさで

やわらかな朝の光が
それぞれの影を落として
上手に作ってたはずの
笑顔に隠れていた
悲しみを映し出す

手探りで向き合ったから
間違うこともあったけど
掛け違えてた
ボタンは不器用な形でも
それすら慈しく見えて

迷いながらも前に進んでゆく
足取りはいつの間にか
早くなったね
たとえ返事はなくても
その背中に声をかけた

どうか
忘れないで
あなたのことを一番に想ってる
人がいること
それだけであなたは
ひとりじゃないから

幼い頃の面影は
変わらずそこにあるのに
ただ寂しいとは
違うぎこちない感触が
胸の奥をかすめる

いつもそこにあるのが当たり前で
忘れて過ごしたけれど
“幸せ”とはそれくらいの
さりげなさでずっとそばに
寄り添っていたい

そっと 振り返れば
眩い程に光り輝いてる
日々の欠片を
この先はどれだけ
あなたと残せるだろう

繰り返される
出会いと別れの儚さの中で
あなたが思い悩んだり
立ち止まった時は 思い出して

どうか忘れないで
あなたのことを一番に想ってる
人がいること
それだけであなたは
ひとりじゃないから
たとえそばにいなくても
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