ホワイトブーケ

頬が濡れて目が覚めた
刹那の夢と死の匂い
ここはモノクロの小部屋
脈動描いてる心臓
足りないものを数えるたびに
花びらが一つ落ちる気がして
簡単だよ言の葉をなぞって
息を吸うだけ

ホワイトブーケとラブレター
あなたはそこに居る
目には見えないわ
心がふわって舞うだけ
記憶の海を泳いだら
透明な魚たちが
ベッドの上から
私をふわって連れ出してくれた

核心が移っていく
花と文字が手招いたから
おかしくなっていく
帰る場所なんてないよ

フロイトの夢のテーゼ
白昼開いた傷を
塞いでいて塞いでいて
空想の世界はあまりに綺麗で
せめてわがままを聞いて
一夜も欠かさないで
逢いに来て逢いに来て
生きている生きている

虚ろの病床に根を張るほどに
生活の色が薄くなったら
想像力で痛覚を騙して
抜け出すだけ

ホワイトブーケとラブレター
あなたはそこに居る
目には見えないわ
心がふわって舞うだけ
記憶の海を泳いだら
透明な魚たちが
ベッドの上から
私をふわって連れ出してくれた

頬が濡れて目が覚めた
刹那の夢と死の匂い
あれは私の箱庭
また動いてる心臓
×