真っ白な街

さよならなんて言葉は
実際は交わしはしない
離れてゆく心のまま
君は僕の前から去っていった
目黒区から君の足跡も
足音も消えた朝
12月の冷たい風が
僕の心凍らせて
時間を閉じ込めてしまったんだ

真っ白な雪が
今年もこの街に
静かに降り積もる
君のいない街を
白く塗り潰して
足跡さえ埋めてしまうよ

君が去った日
東京には初雪降り出して
家路を急ぐ人たち
帰る場所のない僕
約束も出口もなく
また冬がこの街を
飲み込もうとしてる僕ごと

真っ白な雪が
今夜あたり
僕の街にも降るらしい
君のいない街を
白く染めてゆくよ
足音さえ消してしまって

真っ白な雪が
今年もこの街に
静かに降り積もる
君のいない街を
白く塗り潰すよ
大好きだった君を
真っ白な街よ
僕らが暮らした
思い出の日々よ
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