生きる術

さりとておぞましき日常
目を背ける訳にもゆかず
ましてやこの期に及んでは
言わぬが花とは言い切れぬ

もはや眠りを貪って
この淵を手放して
死んだように生きるしかない
斯様に思うのです

ひらひらと
ふわふわと
へらへらと
ぐずぐずと

何ゆえ禍々しき有様
詳らかで無いあれこれに
いつしか事態は急を要し
知らぬが仏じゃ済まされぬ

まるで記憶にございません
何のお話でしょう?
棺桶まで持ってゆくのです
件の用件は

こそこそと
きりきりと
ひそひそと
びくびくと
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