江戸の花

通りゃんせ通りゃんせ
花のお江戸を通りゃんせ
罪のない者 通りゃんせ

灯りまたたく 黒門町に
御用御用の 声がする
伊達にゃささない 角帯の
房は紫 この十手
遠く下谷の遠く下谷の エエー鐘が鳴る

生まれついての 勇み肌
お天道様の さずけもの
指でしごいた 捕り縄は
罪をしばって 人ほどく
空に隅田の空に隅田の エエー川花火

通りゃんせ通りゃんせ
花のお江戸を通りゃんせ
罪のない者 通りゃんせ

かざす御用の 提灯は
悪に泣いてる 人のため
啖呵きかせる その口で
恋のいろはが 何故言えぬ
赤い夜桜赤い夜桜 エエー上野山
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