焔~晶子その愛~

ぬぎ捨てられた友禅の
着物の海は恋ごろも
吐息(といき)のようにとめどなく
抑えきれない愛だから
焔(ほのお)のように燃えあがる
おぼろ月夜の 夢語り

合わせた鏡その中に
こころは千々にみだれ髪
沸立つ想いとどけよと
指で濃いめの紅をさす
焔(ほのお)のように燃えさかる
尽きぬ想いの 夢一夜(ゆめいちや)

伸ばした手には一輪の
鮮やかすぎる春牡丹
あなたの胸で凛(りん)と咲く
咲いてまことを伝えたい
焔(ほのお)のように燃えつきる
いつも女は 夢の華
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