虹の王国の物語~エトワールを目指して~

ここは『虹の王国』。多くの人が夢を追い求めてこの地へ訪れます。
私もバレリーナになりたくて、やって来たけれど……。

遥か遠くの虹 手が届かない虹
胸の中 不安で揺れている

あの子はもっと上手
あの子は輝いている
でもまだ諦めたくない

やあ、虹は遠くに見えていても
その一歩が未来へ繋がる
でも足がすくむ

手を貸すから

あたたかなぬくもりにさあ、立ち上がる!

エトワール 今はただ小さな光
震える足でステップして
眩しい笑顔 優しい言葉
そばにいると不思議と勇気が湧く

エトワール 長い道のりの先で
きっと出会うきらめき
待っていてね 私だけのターン
お披露目するの いつか……

また転んでしまったのかい?大丈夫?

ええ……。っと、ありがとう。
よし、練習を再開するわ!

恐る恐るプリエ
へたっぴなエシャッペ
トゥシューズは今も痛いけど

ひとつひとつ掴む
ふたつみっつ重ね
バーから離れて踊るの

今確かに咲こうとしている
水と光を得た蕾

ミスもたくさん

怖がらないで

あなたの存在で私は変われた!

エトワール 毎日新たな景色
憧れの舞台が呼んでいる
痣だらけの足 タイツ纏って
最後の追い込みです

すごいよ!君の踊りはまるで、あの虹のようにきらめいている。

本当?だけど、とても完璧だとは言えないわ。

完璧じゃなくたっていいさ。君には君だけの色がある。
それが一番の輝きだって、僕は思うよ。

ありがとう 私はもう大丈夫
大切なものを貰ったから
ついに来たる開演の時
自分だけで舞台に上がってみせる

エトワール それはまだ小さな光
私だけの輝き
この瞬間を胸に刻んで
虹の向こうへ

辿り着けるよ

物語は始まる
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