霧幻海峡

遠く離れりゃ 離れるほどに
つのる恋しさ 女の未練
行くなとひと言 言われたら
船には乗らずに いたものを
馬鹿よ馬鹿よね 胸の隙間を
哭く霧笛…
越えて来ました 北海峡

あなた空似の 人さえいない
飲めば酔います ひとりの酒場
おまえが最後と 言いながら
わたしを冷たく 捨てたひと
いつになったら 忘れられよか
面影を…
二度と戻れぬ 北海峡

心がぼろぼろ 崩れそな
夜には夢でも 逢いに来て
こらえ切れずに 泣いているよな
泪雨…
春はまぼろし 北海峡
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