ぼくと大人とチョコレート

大人になったら大好きなチョコレートも
鼻血が出るくらい食べられると思ってた
そしたらきっと泣き虫なぼくの
涙のスイッチもなくなると思ってた

大人になったら大切なものが何か迷わないくらいに強くなると思ってた
そしたらきっと穏やかに日々を笑って愛していられると思ってた

だけどもまだわからないよ 泣き虫も直りそうにないな
ヒトリボッチに震える夜がなくならないのはだれのせい?

ねえ ココから進めないとしてぼくを縛り付けるものを
捨てられたらいいの?忘れたらいいの?それが大人になることなの?

憧れたのは正義の味方じゃなくて 世界を束ねる権力者じゃなくて
孤独を盾に戦うあの子の傷つき歪んだココロに咲く花

大人になるとはどんなこと?問いかけるぼくはまだ子供?
隙間もなく並べられた正論なら聞きたくはないな だけどこんなぼくも

いつの日か夢を見落として見落としたことも見落として
作られた日々に溜め息をついてこんなもんだろと笑うかな

それが定めでも 定めじゃなくても
ぼくらいつまでも迷いながら今は今を笑うだけだ
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