されど星の輝きを知る

かくれんぼした町のこと、
懐かしむように話す僕のしぐさを見て君は、
変わらないねと笑っていた。

真っ暗で何もない夜。
綺麗な夜景も煌めきもない。
されど代わりに星の輝きを知る。

夏の魔法が僕らのことを、
急ぎ足で大人にしても。
擦りむいたひざ小僧は今も、
変わらずに傷あとを残したまま。

星占いばかり君は気にしてるけれど、
きっと未来や明日のことなんて、
自分で切り拓くもの。ねぇ、そうだろ?

「変われない」のではなく、
「変わらない」と決めたこの夜のこと、
これからも忘れないよ。

夏の魔法が僕らのことを、
急ぎ足で大人にしても。
擦りむいたひざ小僧は今も、
かさぶたのまんまだ。

星の写真が上手く撮れず、
しかめ面をしている君に。
溶け始めたアイスクリームが、
ほら夏の始まり告げてる夜空の下で。
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