最後の散歩道

歩くだけで 距離がわかる
黙って二人
出逢った頃を思い出してる

上手く切り出してね
ひとしきり 感傷で涙があふれたら
お互い思いの 大人の言葉で
終われるように

こんなに
あなたのこと知っていても
移ろう温度は 見えない

今さら 悪びれるのは卑怯だわ
あなたは あなたのまま
私は 私のまま
だれのせいでもない

そう
これは 仕方ないこと
熱がやがて
冷めるのを待つだけ

優しくすれば 嘘になる
過ごした日々が 長過ぎただけ
乾いてゆく 心まで
空が 遠すぎる

どんなに
あなたの目をみつめていても
逸れてく心は 見えない

足りないものなどないと わかっても
静かに手を放す
切ない我が儘だね
もう あの日には 戻れない

こんなに
あなたのこと知りすぎたら
移ろう温度は 見えない
今さら 寂しさで壊れそうだわ
最後は 私のまま
あなたは あなたのまま
ひとり 歩き出す
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