ゆりかご

ねぇ、覚えている?
覚えている
あなたをなぞる

ねえ、夢の底でも
重なる呼吸
手をほどかないで

ああ、古びた生活の切れ端に
優しい歌と淡い記憶
あなたがくれたんだ

ねぇ、覚えているよ
覚えている
目を閉じれば聞こえる

ああ、滲んだ夜と柔らかな光
同じ歌を何度も口ずさむ
あなたを見ていたんだ

はち切れそうな心
感情が頬を伝い
今はただ二人身を委ねて
枯れていく声のような
日々でもあなたの
面影をまだ追ってしまうの

それでも
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