雨の港

別れりゃ他人のはずなのに
からだがあの人おぼえてる
お酒くち紅港の酒場
雨の降る夜は恋しくて
だめね女はひとりじゃ眠れない

やさしく抱かれたあの夜の
着物で今夜も酒をつぐ
霧笛ほつれ毛東京なまり
わかれ演歌に泣けてくる
酔えばつらいわむかしにまた戻る

あれほど怨んだ人なのに
いいことばかりを数えてる
涙ため息哀愁みなと
船でゆく人かえる人
明日は私にいい夢つれて来い
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