北京で朝食を

黄緑の木立ちの中を
いくつかの自転車がなめらかにすべる
夕暮れに踊る少女の
指先もまろやかに 何故か君に似て
ゆるやかな時の流れの向うで
万里の長城に行きたいとつぶやいた
君がおぼろげに
Breakfast in Peking 愛しみも 憎しみも
Breakfast in Peking みんな 夢のあと

Breakfast in Peking 優しさに背を向けた
Breakfast in Peking 君だけが悲しすぎた

広場では壁新聞と 詰襟の人の群れ
すり抜けて 息をつく
幻は時の砂漠の向うに
揚子江波って吹く風に振り向く
君が切れ切れに
Breakfast in Peking 今ひとり水を飲み
Breakfast in Peking 胸の痛み消す

Breakfast in Peking 優しさに背を向けた
Breakfast in Peking 君だけが悲しすぎた

忘れちまえ僕をあて先のない旅人
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