ほんの短い夏

都会に星屑を
ちりばめた
街の灯も
いつかはにじむ時を
恐れていたよ

今夜の「おやすみ」は
いつもとは違うみたい
君は振り向かずに
人波に消えてく

ほんの短い夏
ささいなこと
分かり合えなくて
こんなになるはずじゃ
ないのにどうして
いつものように
送ってとは言わないの

どこかに意地悪な
もう一人の
君がいて
ほんとの気持ちだけを
隠してしまうよ

最後の地下鉄が
街の下くぐり抜けて
君が僕の時計
遅らせたと知った

ほんの5分だけの
君の願い
ずっと気付かずに
君が言葉には
出来なっかたこと
僕は知らずに
季節は過ぎてゆくよ

ほんの短い夏
風を少し
冷たく感じた
こんなに好きなのは
分かってるくせに
いつものように
送ってとは言わないの

にじんだ夜を
ひとり抱きしめたままで
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