裸身

ああ 現身(うつせみ)の体には
熱い血が流れている

綴(つづ)りの中に母がいるのね 海(ラ・メール)
響きの中にもママがいるのよ 恋人(アマン)

まるで違うものなのに
本当(ほんと)はよく似ているから
母と海 海と女
私なら ただの女

聖女と呼ばれる恥を今
あなたにお返ししたいのです

触(さわ)れるあなたが好き
眩しいうなじが好き
大きな右手が好き
触れてるすべてが好き
綺麗な体が大好き

永遠という波のざわめき 海(ラ・メール)
日盛りに咲く向日葵(ひまわり)みたいな 恋人(アマン)

少しも休むことなく
みんな色を変えてゆくの
恋と夢 夢と女
私ならただの女

聖女と呼ばれることぐらい
この世で淋しいものはないわ

切ない吐息が好き
やさしい言葉が好き
激しい命が好き
見えないすべてが好き
綺麗な心が大好き

触(さわ)れるあなたが好き
眩しいうなじが好き
大きな右手が好き
触れてるすべてが好き
綺麗な体が大好き
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