空色の帽子

川の流れに逆らって
びしょ濡れではしゃいだね
小さな銀の魚たち
すくっては逃がしたね
君に会うときいつでも被ってた
空の色した大好きなあの帽子

川の見えないその町で
ずっと暮らしてゆくの?
長距離電話かかるたび
そのことを尋けなくて
風に飛ばされ二人で追いかけた
水に隠れた大好きなあの帽子

遠い流れに漂いながら
空の色した魚になって
知らない町を旅しているのだろ

川の流れを届けたい
君の住むその町に
明るい声を聞くたびに
少しだけ淋しくて
涙こらえて歌った帰り道
今は遥かな大好きなあの帽子

深い流れに包まれながら
空の色した魚は今日も
別れた町を夢見ているのだろ

川の流れを届けたい
君の住むその町に
川の流れを届けたい
遠くなってく君に
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