月影

今夜夢のバスに揺られている 街はまだ眠る
晴れた夜に輝く月 どこまでもついてくる

十年前にもしもちょっと行けるのなら 何をしようかな
あの懐かしい 街に出かけ 月の影をめざして

気がつけば ほら、あの時の匂いがする
見覚えのある 石を蹴飛ばして夢見てる少年

晴れた夜には誰の後ろにも 月はついてくる
変わったもの 変わらないもの すべては胸の中に

回り続ける季節のない毎日も
振り向けば ほら、月の影は今 僕らの街の上

僕は夢のバスに揺られている 街も動き出す
ターミナルでUターンして 月の影をめざして
君の眠る街まで 伺気なく首肯いて
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