越冬花

あなたの腕を ふりほどき
別れて来たの 桟橋で
雪が降る 船がでる もうすがれない
好きで いりゃこそ 身を引くつらさ
くちびる噛みしめ こらえる 涙

ひとりで長い 北の冬
どうして越せば いいのやら
苦しいの 切ないの もうすがれない
夢に紅さす 女の花は
咲いてもこころに 抱けないさだめ

明日があるの あなたには
重荷になるわ いつの日か
追わないで 呼ばないで もうすがれない
雪が舞うたび 未練がつもる
さよなら思い出 汽笛が咽ぶ
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