カフカ

古びた絵本の隙間から
落とした4センチの想い出
ちっちゃなその四角の枠へ
ボクらが描いた当然の未来

渇いた心を 瞬間で癒やして
アナタの笑顔は 水のように零れた

もう1回だけ 行けないかな
雲ひとつない アナタのいた空へ
いまならきっと 胸のタンクで
あの笑顔ぜんぶ 受け止められるのに

つぶれた鞄の底から
見つけた15ミリの思い出
ちっちゃなその輪っかの中で
ボクらがもがいた約束

言葉を失くして 自由を欲しがって
アナタの涙は 川のように流れた

もう1回だけ 行けないかな
泣き疲れた アナタのいた朝へ
いまならきっと 胸のスクリューで
あの涙の中 泳いでみせるのに

虚しく下ろした 両手にいつでも
アナタの魔法は チカラを伝える
将来を作らせて 現在を綴らせて
不器用なこの指を 導いた 過去からのヒカリ

いますぐに 行けないかな
自由に夢を 書き殴った空へ
祈るように 震えるように
アナタのこと 思い出してるんだ

もう1回だけ 行けないかな
雲ひとつない アナタのいた空へ
いまならきっと 胸のタンクで
あの笑顔ぜんぶ 受け止められるのに
×