月の赤ん坊

閉ざしておいた筈の窓をすり抜け
子守歌が流れてる
裸足のままで蒼い窓辺に立てば
折れそうな三日月
だれが歌っているの だれが叫んでいるの
なんでもないよと答えた日からひとりになったの
笑顔のままで蒼ざめきった月は
今にも折れそう

大人になんか僕はなりたくないと
だれかを責めた時から
子供はきっとひとつ覚えてしまう
大人のやりくち
君はいくつになるの 明日いくつになるの
恐いもの何もないと言えたら大人と呼ぼうね
子供はいつもそれと知らないうちに
大人に変わるよ

だれが歌っているの だれが叫んでいるの
なんでもないよと答えた日からひとりになったの
夜になるたび月は子供に帰り
ひとりを恐がる
夜になるたび月は子供に帰り
ひとりを恐がる
×