夏の日の午後

神様
あなたは何でも知っていて
心悪しき人を打ち負かすんだろう
でも真夏の太陽は罪を溶かして
見えないが確かに背中にそれを焼き付ける

蝉時雨と午後の光
まだ生きて果てぬ この身なら
罪も悪も我と共に在りて

俄雨と濡れた舗道
傘持たず走る街の角
追い付けない
追えば逃げる影に

明日を呼べば雲垂れ籠めて
甘い夢を見れば雷光る
濁り河流れ、水面に揺れる
拙い歌はゆっくりと沈みゆく

日暮れる街 風凪ぐ道
灯も遠く 誘えども
『振り返るな』
どこかで低い声

月の明かり 縺れる足
酔い痴れて帰る帰り道
感じている永遠に続く闇を
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