Via Dolorosa

かじかむ指を解いて
俯く君の肩に
降り積もる雪は 愛しさを
静かに覆い隠して
跡形もなく街並を 白く染めて

傾く月の明かりが
縁取る君の背中
互いの傷を貪る様に
涙で夜を塞いで
宛もなくただ漂う 想いを消して

その瞳の奥にある痛みが
伝わるまで 側に居られたなら…
還らぬ日々の 面影を
残して サヨナラ

ひとりで手操る 寂しさより
ふたり紡ぐ寂しさに
置き去りにされたままの 心が揺れる

その瞳の奥へと悲しみが
伝わるほど 君と居られたなら…
最後に交わす くちづけを
残して サヨナラ
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