来夢来人

仕事でからだはクタクタ 家に着く前に眠りたい
駅の近くの来夢来人 苦いコーヒー一杯
店のすみっこに額よせて 入り口近くのテーブルに
移した目は二年前の あの人を見つけた
むずかしい本を読むときに マユの間によせるしわ
鼻の頭を親指で なでるのが癖だったね
店の名は来夢来人 夢が人を連れてくる
そうあれは二年前に あたしが見た夢だったんだ

目を閉じていても涙が とどめなく流れ出るのは
疲れた時の癖なんだ そのうちおさまるさ
セーターのそで口をいつも 無意識にのばしていたね
雨が降ればひとつの傘で 家まで送ってくれたね
店の名は来夢来人 夢が人を連れてくる
そうあれは二年前に あたしが見た夢だったんだ

ねえ…マスター 明日になれば笑えるよねあたし
そのために今夜はここで 眠らせておくれよ
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