女のひとり酒

たった一晩のつもりがこの部屋はもう
布団の中まであんたの匂い

昨日までの夢が今日覚めただけ
がらんとしたここには夕日が差すだけ

もう帰らない あの日々も照れて笑ったあの顔も
あんた、残していった酒は 今夜あたしが飲ませてもらうわ

小さな駅のベンチに座り
二人で待った初めての冬

別れの時はいつか来るもの
分かっていても涙が出るの

もう嘆かない あの日々を全てなかったことにして
そうよ、そうでも思わなきゃ あたしあんまりみじめじゃないの

もう帰らない あの日々も照れて笑ったあの顔も
あんた、残していった酒は 今夜あたしが飲ませてもらうわ
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