9月の蝉しぐれ

ありがとうと云える日
来ることなんてないと思っていた
どうして どこから
この電話をくれたの

ゆずれなかった恋に
卑怯に見えたあなたの沈黙が
どうして 今では優しさに思える

おしえて 大人になるっていうのは
もう 平気になる心
死にたい程傷ついても
なつかしいこと

学校の坂道の下のバス停
まだ夏服着てた
いっしょに帰った9月の蝉しぐれ

哀しい なきやんでしまわないで
ああ 一途な面影よ
深みどりがまたひと刷毛
薄れるみたい

おしえて 大人になるっていうのは
もう 平気になる心
死にたい程傷ついても
なつかしいこと
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