Holly's Dream No.61

真夜中の高速道路を走っていると
自分が救いそうもなく無力な気がしてくる
東北からやってきた巨大なトラックが西へ西へと僕たちを追い越してく
光が届く先にはもう光は見えない
この道の上で死んでしまえばすべてがチャラになるんだから
少しだけ眠ろうとしたんだけど 僕にはできなかった

(Feel alright)…(Feel alright)…

夜が明けた下りの電車に乗っていると
自分が救いようもなく無力な気がしてくる
ブートレッグの中でディランが弾くギターを半分だけ目を開けて聴いていた
疲れた女がスタスタとやってきて僕の顔をパチンとはたいた
飛んでいった帽子を拾ってきて
彼女に話しかけようとしたんだけど 最後までできなかった

(Feel alright)…(Feel alright)…

巨大なマンションの明かりを眺めていると
自分が救いようもなく無力な気がしてくる
川のこちら側にいるのが僕で 川の向こう側にいるのが彼らで
優しい橙色の光が見えるよ
そこに辿り着くことができればまるで幸せが手に入るみたいに
頑張って 思い出そうとしたんだけど どうしても僕にはできなかった

(Feel alright)…(Feel alright)…

友達の打ち明け話にうなずいていると
自分が救いようもなく無力な気がしてくる
誰にも想像することができるはずだ
誰とでも仲良くすることができるはずだ
でも僕は君のシャツを着ることができない
君は僕の靴を履くことができない
雨の街に怒りは必要ないからせめて涙を流そうとしたんだけど
大人になった僕にはできなかった

(Feel alright)…(Feel alright)…
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