六花譚(ロッカバラッド)

長い冬を身にまとう
心は氷のように
そこには触れること出来ない涙がある
終わりのない白日夢
空しさに埋もれながら
思い出に住むひとの声を 探している
雪の花 冷たくも美しく
消えそうなわたしの身体 どうぞ支えて
もいちどあなたのその手を握りしめたなら
愛おしくて 愛おしくて
泣いてしまう気がする

そして時は降り積もる
わたしに、あなたの上に
許しあえない罪深さを嘆くように
はりつめた外気を吸い込む時
いつかそこに熱があったと風が渦巻く
真夏の逃げ水 春の霞も秋の陽も
凍えながら 凍えながら
あなただけを待ってる

もいちどあなたのその手を握りしめたなら
愛おしくて 愛おしくて 愛おしくて
泣いてしまう気がする
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