邂逅

さまよう影留めた 旅路の果て
終えぬ思いなら 今もここで 眠らずに
はるか時を紡いで 嘆く歌も
響かす風もなく 夢の跡を留め行く

誰かの記憶で 傷を焼き付けた
その痛みでさえ 忘られぬように

いまも 音の無い この町は 静かな呼吸で時を行く
そして今 僕たちも 邂逅の夢幻を行く

夜辺の都 孤独に声を潜め
落日沈みゆく 砂塵の海 音も無く
砂の上に息づく 過日の夢
今また迷い込む 終いを求め旅人よ

目に映るすべて 傷を受け止める
その痛みでさえ 守れないけれど

今も 音の無い この町は 静かな呼吸で夜を待つ
そして今 僕たちも 邂逅の夢幻を行く

果てのない静寂切り裂くように
切り裂いて
声を上げ何かを探してみる
何を探すだろう

いまも 音の無い 旅人は 風の終着駅に座り
言葉さえ 探せずに 終いの無い孤独を抱く

音の無い この町は 静かな呼吸で時を行く
そして今 僕たちも 邂逅の夢幻を行く
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