菊五郎格子

十八娘の 緋鹿子の
手柄がくずれて 富士額
弁天小僧が きる啖呵
知らざあ言って 聞かせやしょう
なつかしいぞえ 菊五郎格子

歌舞伎の桟敷が 縁となり
あなたとわたしが 合蛇の目
これきり別れりゃ 女でも
闇夜があるから 覚えてろ
なつかしいぞえ 菊五郎格子

銀座の柳を 吹く風に
幟がゆれます 木挽町
通ればかおるよ 白菊が
面影うつした 鏡獅子
なつかしいぞえ 菊五郎格子
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