陽炎

このまま

抱きしめて

どうしてこんなに
なんて切ない想い
一夏の記憶 波にとかして

穏やかな潮風に
ゆれるバスタオル
初めての喜びは言葉にならない

太陽 星空 最果ての蜃気楼
今はまだこのまま 夢の中浮かぶよ

月明かりあびて
こうして二人きり
気だるい熱帯夜 指でなぞって

悪戯に時間だけが足跡ぼやかす
確かめあった温もりは忘れたりしない

不器用な感情 黄昏に染まるよ
思い出は陽炎 波間にゆらゆら

やさしく抱きよせて(抱きよせて)
永遠に満たして(満たされて)
このまま一つになって(今)
彷徨う陽炎
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