サクラサク

ほんのりと色づく季節 目映い光りが射して
足音は軽くなり そっと風が背中を押す
あんな頃があったのだろう
大きなランドセルを小さな身体に背負い
果てない夢を見ていた

遠く離れたこの街で
僕らしく 精一杯に
自分に負けてしまわぬよう
咲き誇ってみたいから

サクラサクころ 「元気でいますか?ちゃんと食べていますか?」
受話器の向こう側に 涙 気付かれぬように
サクラサクような 明日への門出を歩む今日という日を
昨日より好きになれますように
自分をもっと好きになれますように

この街には最高ビルが立ち並び
人 人 人‥
何かのせいにしないと生きては行けないのだろう
昼休みに ふと公園に立ち寄れば
どこかから懐かしい匂いがして
あの日を思い出した

それぞれに選んだ道
友と交わした約束
寂しさに負けてしまわぬよう
輝ける その日まで

サクラサクころ 「もし疲れたなら帰って来ても良いんだよ」
帰る場所があるから頑張れる 僕はまだ帰れない
サクラサクような 人生の門出を歩む今日という日を
昨日より好きになれますように
自分をもっと好きになれますように
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