もう森へなんか行かない

春がゆく 青い春が ぼくの春 いつのまにか
けだるそうに ぼくを見たきり 何も言わず通り過ぎてく

ぼくはもう森へ行かない 森へなんか行きたくない
甘く香るスミレの花を 探しになど行きはしない
木漏れ日の中 キラキラと輝いてた ぼくの言葉
一つ一つが 水たまりへと落ちていった あの春の日

春がゆく 青い春があの頃のぼくを抱いたまま
立ちつくす ぼくの目の前 振り返らずに歩いて行く

ぼくはもう森へ行かない 森へなんか行きたくない
雨に消えた小さな足跡を 探しになど行きはしない
軽やかに舞う君の髪から 20才の花が風に散ってく
一つ一つの花びらの行方 知るすべをまだぼくはもたない
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