珈琲ミルク

あの路地裏の散歩道 美味しそうな風の匂い
ふてくされたように赤い 枯葉を踏み鳴らしてゆく

季節が流行り移ろうけど 私は今日も笑っている
地球は全てを照らすけど あなたとの日々をそっと奪ってゆく

真っ白なカップの中に 真っ黒な珈琲の匂い
渦巻くミルクの雲行き ほろ苦く空を染めゆく

この頃寒さも増したけど あなたも今日は笑っている?
地球の速度は早いけど 立ち止まったままの私が居る

地下鉄のホームのベンチ 家路につく 私、一人
ふと口ずさむあのメロディ 喉の奥を締め付けてく

泪が静かに落ちるけど 「悲しくないよ」と笑う
暮れゆく窓の外が滲むよ 色褪せる記憶めくる

季節が流行り移ろうけど 私は今日も笑っている
地球は全てを照らすけど あなたとの日々をそっと奪ってゆく
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