用心棒

腕はたつのに 世渡り下手で
群れをはずれた素浪人 素浪人
癪が積もって 曲がったままの
意地が酒手を 買うてでる
用心棒は 世捨て棒
今日はあっても 明日はない

女抱いても 心底酔えぬ
酒も白けの誘い水 誘い水
男三十路の 身の振りどころ
翳り落として 無精ひげ
用心棒は 闇の棒
風に散り逝く 名が惜しい

出世街道 裏から見れば
仁義無用の獣道 獣道
ここらあたりで 大だんびらを
抜かな世間が許さない
用心棒は 怒り棒
誰もやらなきゃ 俺がやる
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