終着駅

扉に挟まれることが 酷くかっこ悪い気がするので
駆け込み乗車は基本しない そんなぼくを駆け込ませたのは
握り締めた君の写真
雑音交じりのスピーカー 車掌さんが告げる 終着駅は君の町
一つ一つの駅に丁寧に停まっていく ぼくも丁寧に君を想ってみる
終着駅はまだ遠く
君の町の方へ向かう あの電車に飛び乗ってさ
君はぼくじゃなきゃ ぼくは君じゃなきゃ
その理由を考えてた

一つずつ減ってくんは残りの駅 一つずつ増えてくのは不安の影
ため息で曇った窓ガラスに 君の名前を指でなぞってすぐ消した
考えなくちゃ 考えなくちゃ
君の町の方へ向かう あの電車に飛び乗ってさ
君に会いに行く 君の手を握る
その理由を考えてた

握り締めた写真の中 微笑む君と目が合った
なぜ?ぼくら、なぜ? その理由を探してるんだよ
君の町の方へ向かう あの電車に飛び乗ってさ
君はぼくじゃなきゃ ぼくは君じゃなきゃ
その理由を考えてた
君の町の方へ向かう あの電車に飛び乗ってさ
君に会いに行く 君の手を握る
その理由を考えてた

理由なんていらないか 理由なんていらないな
たどり着いた終着駅
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