一言芳恩 ~借りた八千円~

六畳一間のアパートで ギターばっかり弾いていた
隣の部屋のあの人は 勉強しろよと呆れ顔
高嶺の大学ばかりだな 他の大学(ところ)も受けとけよ
「お金が無いんだ」そう言うと 千円八枚置いてった
あの人が俺の運命のサイコロ転がした
誰かの一言が誰かの行く道を決めるものなのか

めでたく合格したけれど それはあの時あの人が
受けろと言った大学だ こんなことってあるんだな
報せに戻ったアパートで 引っ越ししたこと聞かされた
結局お礼をいえぬまま 季節は何度も過ぎてった

この歌をもしも聴いてたら あなたに伝えたい
あれからめぐり逢い 縁を紡いで 今が幸せと

あの人が俺の運命のサイコロ転がした
誰かの一言が誰かの行く道を決めるものなのか
一言芳恩…忘れない
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