冥夜花伝廊

己をはらはら花に例えて 散りぬるを…

摘みあぐねた紅蓮の霊(たま)を
さらう彼の日 荒れし胸より
恐るるまま命(みこと)は羽搏いて
やがて やがて 天の果てに

朱く染まれ すれ違い綺羅の夢を
与えたもう 待ち侘びて冥夜にさまよい
共に燃えようか

想いがはらはら舞う故に
私は迷いを禁じて
無限の回廊より生まれた
絆を更なる空へ

捕らわれしの我が身よ屠れ
さそう手には 消えぬ誓いを
震える身を瞼に焼き付けた
いずれ いずれ 天に昇ろう

熱き血潮 涌き上がり浄土に咲けと
願いたもう 君在りて千夜のなみだは
星に変えようか

今宵もさらさら去る程に
私が嘆きを封じて
無尽の平穏へと誘おう
痛みを忘れる様に

たとえ指を離しても 繋がりは永遠(とわ)に
たとえ遠くに引き裂かれても 永遠に寄り添うのみ
共に燃ゆ 燃ゆる鼓動

想いがはらはら舞う故に
私は迷いを禁じて
無限の回廊より生まれた
絆を更なる空へ描いて
花の散らぬうちに
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