薄雪草

鏡のなかで 何年ぶりに
忘れたわたしの 笑顔に逢えた
何故かいつでも しあわせ遠い
こんな…こんな女でよかったら
あなたのそばで そっと咲きたい
北の花です 薄雪草(うすゆきそう)

涙を咬んだ 女の意地は
素直になれずに 心も荒れた
そんな飲み方 やめろと言って
つよく…つよく叱った優しい手
あなたと二人 生きてゆきたい
北の花です 薄雪草

薄めの紅を 小指で描いて
あなたに着物を 褒められたくて
遅い春でも 短いなりに
咲いて…咲いて乱れて夢うつつ
あなたの愛に 散って嬉しい
北の花です 薄雪草
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