ふたりで目覚めたら

睡けを追い払う きみの表情
射しこむ 光が眩しい

しわしわのTシャツ 少しはだけた肌が
射しこむ光に眩しい

窓辺に零れ出した
空の濃い藍が
ごらん 僕らの白い朝に
色を点けるよ

ふたりで目覚めたら
すべて振り出し
このまま記憶を失くして
生きてゆけたらいいのに

きみを愛するために
これまでずっと生きてきたようだ
部屋の鍵(キー)はポケット
靴紐を結んだら
小鳥の待つドアの外へ

僕ら以外のことは
そうさ パン屑と一緒に
小鳥に蒔いてあげよう

覗きこんだきみの
瞳の濃い藍が
胸の画用紙 鮮やかに
色を点けるよ

ふたりで歩いたら
いつもはじまり
帰り道さえ忘れて
優しい歌のリズムにあわせて
新しい風の中を
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